水爆の父にイグノーベル平和賞

■「平和」という語に一般とは異なった意味を与えた水爆の父

 

066

1991年 イグノーベル平和賞)

 

■受賞した人

エドワード・テラー(水爆の父)

 

■受賞理由

「テラーがいなければ、世の中はもっと良くなっていたに違いない」――1944年にノーベル物理学賞を受賞したII・ラビは、スピーチでこのように話しました。

 

通称、水爆の父。そしてスターウォーズ計画の提唱者でもあるエドワード・テラーは、20世紀最大の科学者の1人でした。実際アメリカ国家科学賞を受賞し、レーガン大統領より授与されています。

 

テラーの存在感たるや凄まじく、その影響力は世界情勢にさえも容赦なく食い込んだといいます。

 

テラーは水爆の父でしたが、またある意味では「爆発の父」とも称されます。実際水爆のことを「マイベイビー」と呼んだという噂があります。また原爆の実験に立ち会ったとき、「こんなにちっぽけなものか・・・」とため息を漏らしたとのエピソードもあります(真偽はわかりませんが)。

 

人類初の原爆とその流れをくむ大量殺傷兵器の歴史において、技術面・政治面ではテラーなくしては語れないでしょう。テラーは常に上を行きたがりました。爆発物の威力的な意味合いで、です。

 

「原爆より上を行く威力の強力な新型爆弾を開発したい」のだと、いつも周囲に語っていたといいます。結果莫大な資金を費やして水爆を開発し、それに留まることなく新たな武器を開発し続けたのです。

 

テラーは平和の維持に欠かせない第一歩として、兵器を揃えることを第一に挙げているのでした。実際アメリカ国家科学賞を受賞し、レーガン大統領より授与されています。

 

このような狂信的な思想を世界中に広めた偉業を称え、テラーはイグノーベル平和賞を授与されたのです。

■管理人の感想

現在では彼のような思想は受け入れがたいと思われますが、巨大な共産主義国家がいくつもあった当時、彼のような思想を愚かしいの一言で終わらせるのもいささかアンフェアな気がします。

現在は完全にアメリカは主戦は「テロとの戦い」になっていますので、そのような破壊兵器はあまり役には立たないでしょうが。

ちなみに原子爆弾は核分裂のときのエネルギーを使うのですが、水素爆弾は核融合させるそうです。核融合の原理は太陽が燃え続けるのと同じだそうです。

平成15年(2003)にテラーさんは95歳で亡くなっています。詳しくは分かりませんが、原爆の父と言われるフォン・ノイマンとも合同で研究していたのでしょうか。このレベルになると頭が良すぎたため異星人とか宇宙人とか言われていたらしいです。

キューブリックの代表作「博士の異常な愛情」のモデルははっきりとは分かっていませんが、ノイマンだといわれていますが、テラーであってもおかしくないかもです。

スポンサードリンク

「世界で一番危険な自動車盗難防止システム」にイグノーベル平和賞

■自動車盗難防止用火炎放射器

1999年 イグノーベル平和賞)

081

■受賞した人

シャール・フォーリー(ヨハネスブルグ)

ミッシェル・ウォン(ヨハネスブルグ)

■受賞理由

画期的な盗難防止装置を開発し、公道の安全を推進したためイグノーベル平和賞が授与されました。

 

■イグノーベル平和賞への道

このヨハネスブルグは南アフリカ共和国にある巨大都市で400万人以上が暮らしています。アフリカを代表する近代都市ですが、同時に世界でもっとも治安の悪い犯罪都市のひとつとされています。

 

ちなみに、日本でも外務省から危険情報が出されており、必要なければ渡航せず、極力立ち入らないように注意喚起されています。

ヨハネスブルグでは雑多な重犯罪はもとより、自動車の盗難事件や乗っ取りが急増していました。これらに対する自衛手段として、自動車盗難防止装置を発明したのはシャール・フォーリーとミッシェル・ウォンという2人の夫婦です。

 

2人は既存の技術を組み合わせることで、車を襲撃した犯人を文字通り「やけど」させることができるようにしたのです。

 

車体の下部に装着することで機能するこの装置は「ブラスター(爆破するものという意)」と名付けられました。どんな自動車にも取り付けられるため、ヨハネスブルグ警察の犯罪対策本部トップ、デービッド・ウォークリーもまた、自分の車にこのブラスターを装着し、過剰とも取れる自己防衛への理解を示しています。

 

例えば、信号待ちをしている時に銃を持った人間が来て、「車を渡せ」と脅してきたとしましょう。その時ブラスターを装着している車なら、両手を挙げて無抵抗なふりをしていても、フット・ペダルをただ踏み込むだけでその犯人に火炎放射器をお見舞いしてやることができるのです。

 

(ちなみにデービッド・ウォークリーは警察がブラスターを承認しなかったため、後にこのブラスター使用への擁護を撤回しています)

 

平和な国に暮らしていると必要ないようなものや理解できないものも、国や事情が違えば必要になる典型的な見本です。公道の安全を推進したという理由により、2人にはイグノーベル平和賞が授与されました。

 

一日も早く、この「ブラスター」の必要ない安心安全な社会を実現させてほしいものです。

 

スポンサードリンク