巨額の損失を出したディーラーにイグノーベル経済学賞

■チリGNP0.5%相当をすったJP・ダビラ

1994年 イグノーベル経済学賞)

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■受賞した人

フアン・パブロ・ダビラ(コデルコ社)

■受賞理由

電子取引による注意の徹底と資本主義のあり方を、自分の経験を通じて世界中の人々を啓蒙した功績を称え、イグノーベル経済学賞が授与されました。

 

■受賞の背景

チリでは、「Davilar(ダビラー)」という動詞が新たに誕生するほどの大騒動となったようです。メチャクチャにする、という意味で使われるというこの動詞の元となったダビラは、勤め先のコンピュータ端末の操作を間違い、「売り」と「買い」のボタンを逆に押してしまったがために、チリ経済全体を、ひいては世界中の企業を混乱に陥れました。

 

ダビラの勤め先であるコデルコ社はチリ政府が経営する巨大企業で、ダビラはそこの鉱物先物契約を任されていました。

 

たった一度の操作間違いにより、気づいた時には多大な損失(4千万ドル)を出してしまっていたダビラは、その損失を埋めるためにハイリスク・ハイリターンの取引に手を出してしまいます。

 

結果この失敗から翌年1月には、損失額は信用限度額を超過し、2700万ドルに達してしまったのです。この額はチリ国民総生産の0.5%に相当する金額でした。

 

しかし「ダビラだけが一概に悪いわけではない」と主張するのは、ダビラの弁護士です。「一連の取引を許可したのはコデルコ社のシニアマネージャーであり、シニアマネージャーの関与していないところで取引が行われていたという説明は納得がいかない」とのこと。

 

後にダビラは服役態度が良かったために刑期満了前に釈放されたといいます。

 

ことダビラ氏に限らず、ほぼすべてのディールが電子取引となった現在、たった一度のミスが巨額の損失を出すことは珍しくありません。株の単位を間違えて数億円の損失を出したというニュースも時々耳にします。

 

しかし、損した分をハイリスクの取引で取り戻すというのはギャンブル依存症を同じ思考になっていますね。

 

渦中のディーラーは客観的に物事をみる余裕がなくなっているのでしょう。しかし一つの国のGNPの0.5%って言い方を換えれば200分の1ですよね。2億700万ドル、1ドル100円で計算しても200億円超え・・・なんだか恐怖すら覚えますね。

 

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