リスクを拒否したロイズ保険組合にイグノーベル経済学賞

■リスクを引き受けたくないと駄々をこねた英国一の保険会社の投資家

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1992年 イグノーベル経済学賞)

■受賞した人

ロイズ・オブ・ロンドン(ロイズ保険組合)の投資家(ネーム)

 

■受賞理由

濡れ手に粟の収益は自分たちのものに、リスクや損害に対してはダンマリを決め込んだロイズ保険組合の秀逸な経営姿勢に対し、イグノーベル経済学賞が授与されました。

 

■イグノーベル経済学賞の道のり

世界的な規模を誇る保険会社のロイズは、国際的な評価と収益をほしいままにしてきました。ところがそんなロイズに、突然の巨額損失の計上という不幸が襲います。

 

ロイズ保険組合は日本の保険会社とはシステムが根本的に違います。ロイズは「ネーム」という株主と同じような存在の人々によって所有されており、このネームは、ロイズが損失を計上した場合に己の全資産を使ってでもカバーしなければならないという立ち位置にいました。「最後のシャツのボタンまで」支払う責任を負っているのです。

 

当時ネームになるということは、そのリスクを以ってしても余りある社会的地位と名誉を得られるということであり、多額の資産と影響力を持った者の証明でもあったのです。

 

ロイズとネームの蜜月時代は、永遠に続くかと思われました。

 

しかしそんな幸福も唐突に終わりを告げます。ハリケーンなどの自然災害をはじめとして、数々の大きな予期せぬ事態が重なってしまい、ロイズは膨大な損失を発生させてしまったのです。当然これにネーム側は怒りをあらわにし、保険金の支払いを拒みました。

 

この強硬な姿勢に焦ったロイズ側は、新たなネームを獲得して損失を埋めようとします。それまで地位と名誉の証だったネームは一転、ロイズのための損失埋め合わせ人と化したのでした。

 

この悲劇が生んだ混乱の渦中にいたネームを称え、イグノーベル経済学賞が授与されたのです。

 
 

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